副業や個人事業主として売上が出てくると、節税対策の一環で法人化し、それにあわせて国民健康保険から社会健康保険への切り替えが検討されます。
その際に必要となるのが「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」の申請が必要ですが、手続きが煩雑で何から手を付ければいいか悩みやすいです。私もその一人で、修正や変更が煩雑すぎて頭を抱えました。
そこでこの記事では、健康保険・厚生年金保険の手続き方法について、私の体験談とあわせて解説します。
- 健康保険・厚生年金保険の加入を検討している
- 副業でマイクロ法人を立て、独立を検討している
- 個人事業主から事業を法人化を目指している
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結論:健康保険・厚生年金保険の加入手続きは年金事務所で済ませるのが一番早い【体験談】
まず結論から申し上げると、健康保険・厚生年金保険の加入手続きは、事業所(職場)のある市区町村の年金事務所へ行き、対面で対応するのが一番早くて確実です。
手続きは、郵送やオンラインでもできるのですが、書類の不備や追加の要求が多く、何度も修正・再提出を繰り返さなければなりませんでした。最終的に年金事務所で手続したところ、一度でスムーズに終わりました。
その理由は、専門の職員が直接対応してくれるためです。確認書類が必要になるため、あらかじめ電話して問い合わせは必要ですが、書類の不備はその場で修正でき、不明点もすぐに解決できるため、再提出の手間を省くことができます。
私が健康保険・厚生年金保険の加入手続きで苦労をした理由は、以下のとおりです。
理由1:申請に必要な申請書がわからない
健康保険・厚生年金保険の加入手続きには、「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」だけ用意すればいいと認識していたのですが、他の書類が必要だと、申請をして初めて知りました。
申請書は日本年金機構のホームページからダウンロードするのですが、「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」のページには、他に提出した書類が必要の旨が記載されていませんでした。私の場合は、管轄の年金事務所に問い合わせて、ようやく必要な書類を把握できました。
理由2:オンライン申請ができなかった
オンライン申請で必要な「電子証明書」を取得しようとしたところ、この取得自体がウイルス認定されてしまいました。
電子証明書を発行できる機関は複数あったのですが、私のパソコンはすべてウイルス認定をし、電子証明書を取得できませんでした。オンライン申請には、「e-GOV」というオンライン申請専用のシステムをダウンロード、新規アカウント登録が必要で、それも手間に感じました。
理由3:郵送だと対応が遅く手間がかかる
郵送で申請をしたのですが、年金事務センターに書類が届くまでに数日、さらに手続きに1~2週間かかり、タイムラグが生じてしまいます。
人を介するので、時間がかかること自体はやむを得ないでしょう。しかし、一方的に修正点を指摘され、再提出を要求されます。再提出期限を設けられているものの、書類は返却されないので、再提出は振り出しに戻るようなものです。
健康保険・厚生年金保険の加入に必要な書類
健康保険・厚生年金保険の加入に必要な書類は、「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」の2種類、扶養者がいる場合は、「被扶養者(異動)届 第3号保険関係届」も提出します。
各書類の役割は、「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」で法人が保険制度を導入、「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」で従業員に健康保険と年金を付与、「被扶養者(異動)届 第3号保険関係届」で従業員の家族に健康保険と年金を付与します。
それぞれの書類について、詳しくご説明します。
書類1:健康保険・厚生年金保険 新規適用届
「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」は保険制度を適用する事業所としての登録手続きで、事業所が保険制度を導入する際に必要な手続きです。
この手続きによって、役員を含む従業員が適切に保険加入でき、医療費の補助や将来の年金受給が確保されます。特に、新たに事業を始める場合や、従業員が増えた際には、早急な対応が求められます。
書類2:健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届
「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」は、従業員が新たに保険に加入する際に必須の手続きです。
この手続きによって、役員を含む従業員は健康保険証を取得し、医療費の一部負担や将来の年金受給が保障されます。また、会社としても従業員に対する社会的責任を果たすことができます。
>> 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届をダウンロードする
書類3:被扶養者(異動)届 第3号保険関係届
「被扶養者(異動)届 第3号保険者関係届」は、役員を含む従業員の家族が保険に加入する際や、視覚に変更が生じた際に必要な届出です。
この手続きによって、従業員の家族が健康保険や年金の給付を適正に受けることができます。特に、被扶養者の資格が変わった場合、迅速に届け出ることで、適切な保険給付が確保されます。
>> 被扶養者(異動)届 第3号保険者関係届をダウンロードする
書類4:確認書類
最後に、申請の根拠となる確認書類が必要です。法人の登記簿謄本は必須です。
私の場合は、登記簿謄本上の法人住所と実際に稼働している事務所住所が異なるため、その証明書類を提出しました。必要な確認書類は事業形態により異なります。確認が必要な場合は、年金事務所へ問い合わせて用意しましょう。
>> 管轄の年金事務所を調べる
健康保険・厚生年金保険の加入の手続き方法
健康保険・厚生年金保険の加入手続き方法は、以下のとおりです。
手順1:書類を準備する
健康保険・厚生年金保険の加入に必要な書類をすべて揃えます。
上記で紹介したとおり、申請書類は「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」「被扶養者(異動)届 第3号保険関係届」の3種類があります。その中で、ご自身の状況に合わせた書類を作成します。
なお、オンライン申請の場合は、必要事項を入力する際に必要となる書類を用意します。登記簿謄本などの確認書類も添付できるので、あらかじめPDFデータにしておくと対応がスムーズです。
手順2:書類を提出する
書類の提出方法は、郵送またはオンラインとされています。
郵送で申請する場合は、管轄の年金事務センター宛に書類一式を送付します。また、オンライン申請をする場合は、オンラインで申請をします。
オンライン申請をする場合は、「e-GOV」の登録と電子証明書の取得が必要となります。申請フォームは「e-GOV」上に表示されますので、記載事項がわかるものを用意するだけで十分です。
>> 「e-GOV」の新規アカウント登録をする
>> 「電子証明書」を取得する
手順3:書類の修正・再申請をする
提出書類の修正が必要な場合、年金センターより電話が来ます。電話口の担当者から指摘された箇所を修正・加筆をして、再申請をします。
郵送で再申請が必要になると、修正が必要な書類が返送されます。その書類も一緒に提出することで手続きが円滑に進むため、再申請時に返送された書類も同封しましょう。
手順4:手続きの完了通知が届く
審査を経て、問題ないと判断されると、手続きの完了通知が届きます。通知には、健康保険証も同封されているので、内容に問題がないかを確認しましょう。
年金事務所の担当者によると、新規加入の場合、審査から手続きの完了通知が送付されるまでに1ヶ月間かかるようです。仮の健康保険証が発行されるのにも10日ほど要するとのことなので、手続きを検討される場合は、適用月の1ヶ月前から準備するのがおすすめです。
健康保険・厚生年金保険の加入手続きを円滑に進めるコツ
健康保険・厚生年金保険の加入手続きを円滑に進めるためには、社労士(社会保険労務士)に依頼するのがもっとも効率的でしょう。
もちろん、自分で対応することも選択肢となります。しかし、各申請書類の選択肢は、まったくの初心者が理解するのに時間がかかることが想像されます。自力で申請をする場合は、私のように時間を要することに対して覚悟が必要でしょう。
その点、社労士は手続きの場数を踏んでおり、円滑に申請が進められるでしょう。社労士の依頼費用は発生しますが、自分の時間を業務に使えるようになるので、検討の余地はあるのではないでしょうか。
まとめ:現状に応じて加入手続きの対応方法を選ぼう!
この記事では、健康保険・厚生年金保険の手続き方法について、私の体験談とあわせて解説しました。
私の体験から言えることは、
- 自力で対応する場合は、管轄の年金事務所に頼って対応を進める
- 経済的に余裕がある場合は、社労士に依頼する
です。私は申請が簡単にできると高をくくって苦労をしましたが、事前に管轄の年金事務所へ行って相談していれば、円滑に対応できていたでしょう。
また、社労士に依頼する場合の費用は10万円前後です。時間を取るかお金を取るかの状況となるので、そのときの状況に応じて、どちらの方法で対応を進めるのかを検討することをおすすめします。
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