FIREという言葉が日本で知られるようになって、数年が経ちます。しかし、言葉はしっていても、自分にとってFIREは関係ないなどと他人事に感じている方も多いかもしれません。
そこでこの記事では、FIREの概念、FIREの種類、FIREのメリットとデメリット、日本でFIREを達成するための具体的な方法についてご紹介します。
FIREについて体系的に学ぶことができるので、みなさまの参考になりましたら嬉しいです。
- FIREがどのようなものなのかを知りたい
- FIREを達成するまでのプロセスを知りたい
- これからFIREを目指そうと考えている(目指している)
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FIREは経済的自立と早期退職を目指すライフスタイル
FIREは「Financial Independence, Retire Early」の略で、経済的自立と早期退職を目指すライフスタイルのことを指します。この概念は、働かなくても生活できるだけの資産を築くことで、通常の定年よりも早く退職することを目的としています。
FIREを実現するためには、まず「経済的自立」を達成する必要があります。これは、投資や副業などのパッシブインカム(不労所得)によって生活費をまかなえる状態を意味します。つまり、働かなくても収入が得られる仕組みを構築することが重要です。
早期退職を目指す理由は人それぞれですが、多くの場合、時間の自由を手に入れることや、仕事のストレスから解放されることが挙げられます。FIREを達成することで、自分の好きなことに時間を使えるようになり、より充実した人生を送ることが可能になります。
FIREはアメリカで生まれた概念
FIREの概念はアメリカで誕生しました。1990年代に出版された本『Your Money or Your Life』や、『Mr. Money Mustache』というブログがFIREムーブメントを広めました。これらの影響を受けて、多くの人々がFIREを目指すようになりました。
近年、このFIREムーブメントは日本でも注目を集めています。日本でも、将来の経済的不安や、仕事のストレスから解放されたいと考える人々が増えており、FIREを目指す人が増えてきています。日本独自の事情を考慮した「日本版FIRE」も提案されており、より多くの人々が実現可能な目標としてFIREを検討しています。
FIREを目指すことで、経済的自由を手に入れ、より豊かな人生を送ることができる可能性があります。そのために、まずは自分の支出を見直し、資産運用や副業などを通じて収入を増やす努力が必要です。
FIREにおける経済的自立とは
経済的自立とは、給与収入に頼らず、投資や副業などのパッシブインカム(不労所得)で生活費をまかなえる状態を指します。
具体的には、株式投資、不動産投資、配当金、副業収入など、定期的に得られる収入源を確保することが重要です。これにより、仕事を続けなくても、生活を維持できるだけの収入が得られるようになります。
たとえば、毎月の生活費が20万円かかるとすると、年間では240万円が必要です。この生活費をまかなうための資産を築くことが、経済的自立の第一歩です。
一般的には、年間生活費の25倍の資産を持つことが目安とされており、これを「4%ルール」と呼びます。つまり、年間240万円の生活費をまかなうためには、約6000万円の資産が必要となります。
FIREにおける早期退職とは
早期退職とは、通常の定年よりも早く仕事を辞めることを指します。多くの場合、50代や60代での退職を目指すことが一般的ですが、FIREを実現すれば30代や40代での退職も可能となります。
早期退職を目指す理由は人それぞれですが、主な理由としては以下のようなものが挙げられます。
- 自由時間を手に入れることができる
仕事から解放されることで、自分の好きなことに時間を使えるようになります。 - ストレスから解放される
職場でのストレスから解放され、よりリラックスした生活を送ることができます。 - 新しいチャレンジに取り組むことができる
新たな趣味や学び、ボランティア活動など、これまでできなかったことに挑戦する時間が持てます。
FIREを達成することで、経済的な束縛から解放され、より自由で充実した人生を送ることが可能になります。しかし、これを実現するためには、資産形成や投資の知識、計画的な支出管理が不可欠です。
FIREの種類
FIREの種類は以下のとおりです。
- 種類1:ファットFIRE
- 種類2:リーンFIRE
- 種類3:サイドFIRE
- 種類4:バリスタFIRE
- 種類5:コーストFIRE
種類1:ファットFIRE
ファットFIREは、通常のFIREよりも多くの資産を築くことを目指します。高い生活水準を維持しながら早期退職を実現するため、必要な資産額は他のFIREタイプよりも多くなります。
たとえば、贅沢な旅行や高級レストランでの食事を楽しむ生活を続けたい場合、このファットFIREを目指すことになります。このため、年収が高い人や積極的な投資戦略を取る人に向いています。
種類2:リーンFIRE
リーンFIREは、シンプルで節約志向の生活を送りながら早期退職を目指すタイプです。必要な生活費を最小限に抑え、節約を徹底することで、比較的少ない資産でもFIREを実現することができます。
たとえば、年間生活費が低ければ、必要な資産額も少なくなります。このタイプは、質素な生活を楽しめる人や支出を厳しく管理できる人に適しています。
種類3:サイドFIRE
サイドFIREは、リタイア後も副業などで一定の収入を得ながら生活するタイプのFIREです。完全なリタイアは難しくても、副業やパートタイムの仕事を続けることで、FIREに必要な資産額を抑えることができます。
たとえば、月に5万円の副業収入があれば、必要な資産額は大幅に減ります。このため、完全なリタイアが難しいと感じる人にとって、現実的で達成しやすい方法です。
種類4:バリスタFIRE
バリスタFIREは、資産運用の収益とパートタイムの仕事を組み合わせて生活するタイプのFIREです。
たとえば、カフェのバリスタとして働きながら、投資収益で生活費を補うことからこの名前がつきました。
このタイプも、完全なリタイアではなく、労働時間を減らしながらFIREを目指すもので、働き続けることで社会との繋がりを維持しつつ、自由な時間を増やすことができます。
種類5:コーストFIRE
コーストFIREは、若いうちに必要な資産を積み立て、その後は資産運用に任せて徐々に資産を増やし、最終的にリタイアを目指す方法です。早期に多くの資産を積み立てることで、その後の生活費は労働収入で賄いながら、リタイア時期を迎えるころには十分な資産を築けるようになります。
このタイプは、若いうちから資産形成を始めることが重要で、時間をかけてゆっくりとFIREを実現することを目指します。
FIREのメリット
FIREのメリットは以下のとおりです。
- メリット1:時間と場所の自由
- メリット2:仕事のストレスからの解放
- メリット3:マネーリテラシーの向上
メリット1:時間と場所の自由
FIREを達成することで、時間や場所に縛られることなく自由に生活することができます。これにより、自分の好きなことに時間を費やしたり、好きな場所で暮らすことができるようになります。
たとえば、旅行や趣味、ボランティア活動に専念する時間が増え、より充実した生活を送ることが可能です。
メリット2:仕事のストレスからの解放
仕事を辞めることで、職場でのストレスから解放されます。特に、厳しい人間関係や過重労働から解放されることで、精神的な健康が改善されることが期待されます。
また、ストレスの少ない環境で生活することで、全体的な幸福感が向上します。
メリット3:マネーリテラシーの向上
FIREを達成するためには、資産運用や節約に関する知識が必要です。その過程で身につくマネーリテラシー(お金の管理能力)は、FIRE達成後も役立ちます。
具体的には、投資や節税の方法、家計管理のスキルなどを学ぶことで、より効果的にお金を運用する能力が高まります。
FIREのデメリット
FIREのデメリットは以下の通りです。
- デメリット1:計画通りにいかないリスク
- デメリット2:再就職の難しさ
- デメリット3:経済的不安や年金の減少
デメリット1:計画通りにいかないリスク
FIREを目指す過程で、計画が思うように進まないことがあります。たとえば、投資のリターンが予想よりも低かったり、予期せぬ出費が発生することがあります。
また、市場の変動や経済状況の変化により、資産の価値が下がるリスクもあります。
デメリット2:再就職の難しさ
一度早期退職をすると、再就職が難しくなることがあります。特に長期間働いていなかった場合、スキルの陳腐化や年齢的な問題から再就職先を見つけるのが困難になることがあります。このため、再就職の可能性を考慮した上で、計画を立てることが重要です。
デメリット3:経済的不安や年金の減少
早期退職をすると、定期的な給与収入がなくなり、経済的な不安が増すことがあります。
また、厚生年金の受給期間が短くなるため、将来受け取れる年金額が減少することもあります。これにより、老後の生活費を確保するために、より多くの資産を準備する必要があります。
FIREを達成するための条件
FIREを達成するための基本的なルールとして「4%ルール」があります。
このルールは、年間の生活費を投資元本の4%以内で賄えば、資産が減ることなく生活できるというものです。このルールに基づき、FIREを実現するには年間支出の25倍の資産が必要とされています。
たとえば、年間の生活費が300万円の場合、300万円の25倍である7500万円の資産を築く必要があります。この資産をもとに年間4%(7500万円×0.04=300万円)を取り崩して生活することができます。
FIREを達成するための具体的な資産形成のステップは以下の通りです。
- ステップ1:毎月の支出の把握
- ステップ2:生活コストの削減
- ステップ3:投資による資産運用
ステップ1:毎月の支出の把握
まず、自分の毎月の支出を正確に把握することが重要です。
家計簿をつけたり、家計管理アプリを使って収支を管理することで、無駄な支出を削減し、効率的な資産形成が可能になります。支出の把握は、どれだけの資産が必要かを明確にするための第一歩です。
ステップ2:生活コストの削減
毎月の支出の把握ができたら、生活費の見直しをして生活コストの削減をしていきます。
支出は、必要経費とそうではないものとに分けられます。たとえば、食費、水道光熱費、日用品は生活に不可欠なものなので、簡単に減らせる経費ではないでしょう。
しかし、それ以外で「安いから」などの理由で衝動買いしてしまうものは、本来必要としていないもののことが多いです。感情のコントロールをしたり、衝動買いをするにしても予算の上限を設定したりして、抑える工夫をしていきます。
ステップ3:投資による資産運用
資産形成のためには、投資を活用することが効果的です。長期投資、積立投資、分散投資の3つの戦略が推奨されます。
- 長期投資
長い期間にわたって投資を行うことで、福利効果を最大限に生かすことができます。 - 積立投資
毎月一定額をコツコツと投資することで、マーケットのタイミングに関わらず、資産を積み上げることができます。 - 分散投資
異なる資産クラスや地域に分散して投資することでリスクを分散し、安定したリターンを得ることができます。
FIREを達成するまで、FIRE達成後のイメージがしづらい場合は、目標資産額からシミュレーションをしてみるのがおすすめです。詳しい内容は下記の記事を読んでみてくださいね!
日本でのFIREの現状は?
日本でもFIREムーブメントは注目を集めていますが、アメリカとは異なる課題や条件があります。日本の労働文化や年金制度を考慮した上で、現実的なFIRE計画を立てることが重要です。
日本でFIREを実現するためにネックになるのが「年金制度」と「社会保障」です。早期退職によって年金の受給額が減るので、この減額分を考慮した資産形成が必要となります。また、健康保険や税金などの支出が増える可能性があり、その点も対応できるように計画を練る必要があります。
このような日本特有の事情も考慮すると、日本でFIREを実現するためには「サイドFIRE」または「バリスタFIRE」が現実的です。
副業やパートタイムの仕事を続けながら資産運用で生活費を補うことで、より現実的なFIREを目指すことができます。たとえば、リタイア後もフリーランスとして働くことで、収入を維持しつつ自由な時間を増やすことが可能です。
まとめ:FIREをして自己実現を増やしていこう!
この記事では、FIREの概要、FIREのメリットとデメリット、FIREを達成するための資産形成の手順について紹介しました。
最後にFIREの種類についておさらいをしましょう!
- 種類1:ファットFIRE
高い生活水準を維持しながらリタイアするタイプ。十分な資産を築く必要があります。 - 種類2:リーンFIRE
シンプルで節約志向の生活を送りながらリタイアするタイプ。少ない資産でも達成可能です。 - 種類3:サイドFIRE
副業などで一定の収入を得ながらリタイアするタイプ。完全なリタイアが難しい場合に有効です。 - 種類4:バリスタFIRE
パートタイムの仕事と資産運用を組み合わせて生活するタイプ。仕事を続けながらも自由な時間を増やすことができます。 - 種類5:コーストFIRE
若いうちに資産を積み立て、その後は資産運用に任せて徐々に増やし、最終的にリタイアを目指すタイプ。早期に資産形成を始めることがポイントです。
それぞれのFIREの形にはメリットとデメリットがあり、自分のライフスタイルや目標に最も適した方法を選ぶことが大切です。
FIREは単なる経済的目標ではなく、人生の質を向上させるための手段です。それぞれのライフスタイルに合ったFIREを選び、計画的に実践することで、より豊かで自由な人生を実現していきましょう!
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