2024年8月5日、東京株式市場において日経平均株価の終値が4400円という、過去最大の急落となりました。翌日になって持ち直したとはいえ、当面は不安定な状況が続く可能性があるでしょう。
というのも、この日経平均株価の急落を受け、株式を売りに出す方が増えて、「投資は怖い」「リスクが高すぎる」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、過去に起きた株価大暴落を事例として、資産運用での正しいマインドセットと実践的な長期戦略について紹介します。
- 保有株式を売るか検討している
- 自分には投資は不向きだと感じている
- 大暴落によってパニック状態に陥っている
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株価の大暴落が起きたときのマインドセット
株価の大暴落が起きたときに大切なことは「冷静でいること」が非常に大切です。
市場が急激に変動すると、多くの投資家はパニックに陥りやすいです。しかし、こうした状況でも冷静でいられる投資家は、適切な判断を下せます。冷静な判断をすることで、市場が回復した際に大きな利益を得られるでしょう。
資産の大半を資産運用に充てていたり、資産運用に慣れていなかったりする方ほど、自分の「リスク許容度」を把握しておくことも大切です。
リスク許容度は、資産運用において、投資家がどの程度のリスクを受け入れられるかを示す指標です。リスク許容度は、投資家の心理的な側面、財務状況、投資期間、投資目標など多くの要因によって決まります。
サイドFIRE達成のための資産運用戦略
サイドFIRE達成には、リスクを分散した資産運用が必要です。株式、投資信託、不動産など多様な資産に対して分散投資することで、一部の投資が不調でも他の投資でカバーできるでしょう。
資産運用で大切なことは「リスク管理」です。資産投資にリスクはつきものなので、リスクを最小限に抑えるためにも、ポートフォリオの分散と定期的な見直します。
資産運用戦略は以下のとおりです。
- 戦略1:必要資金のシミュレーション
- 戦略2:資産形成方法の選定
- 戦略3:転職・副業の検討
- 戦略4:支出の最適化
、必要資金をシミュレーションをすることです。
サイドFIRE達成のタイミングは自分で決められるからこそ、目標金額の設定は必須です。目標金額から毎月の貯金額や生活費を逆算して、資産運用に回す金額を割り出すことで、現実的で達成可能な資産形成が可能になります。
必要資金は、年齢、収入、家族構成、ライフスタイルなどによって変わります。詳しいシミュレーション方法は別の記事で紹介しているので、参考にしてください。
戦略2:資産形成方法の選定
次に、資産形成に向けた投資手段、投資金額、投資金額の割り振りを選定します。
老後資金として2000万円が必要と言われるようになって、投資の必要性が言われるようになりました。特にサイドFIREの達成には、資産運用でお金に働いてもらうことが必須なので、最小限のリスクで効率の良い投資をすることが求められます。
資産運用は、リスクを踏まえて自己責任の範囲内で対応すべきことです。個人のリスク許容度とリスクを考慮して、資産形成方法を選定しましょう。
初めて投資にチャレンジをする場合は小額から始めて、リスク許容度(耐性)がついてきてから増額を検討することも方法のひとつです。
戦略3:転職・副業の検討
収入を増やして支出を減らすことで資産形成に充てられるお金が増えるので、収入を増やす一環で、転職や副業も検討されるでしょう。収入源を増やすと収入の安定にもつながり、サイドFIRE達成後も効果が期待されます。
とくに副業は、本業のスキルを活かしたり、本業でできない経験を積み重ねることで、本業に還元できる場合もあります。収入以外にもメリットがありますので、副業可能の勤務先の場合は、検討してみてはいかがでしょうか。
戦略4:支出の最適化
支出の最適化は、支出を抑えることです。
たとえば、固定費である家賃や通信費の見直し、変動費である食費や娯楽費を削減することで、毎月の貯金額を増やせることです。
支出の最適化には、現状を踏まえた検討が必要です。まずは家計簿をつけ、毎月の収支を把握するところから始めてみましょう。
過去に起きた大暴落のケーススタディ
大暴落は過去にも起きています。過去の事例から見ても、大暴落が起きた際に大切なことは「冷静さ」と言えるでしょう。
以下は2000年以降、本日までに起きた大暴落のケーススタディです。これらの事例を基に、あなただったらどのような対応をするのか、考えるきっかけにしてください。
2020年 – COVID-19パンデミック(世界)
COVID-19パンデミックにより、多くの国でロックダウンが実施され、経済活動が急激に縮小しました。その結果、株式市場は2020年3月に急落しましたが、中央銀行や政府の大規模な経済支援策により、その後急速に回復しました。
2018年 – クリスマスイブ暴落(アメリカ)
2018年のクリスマスイブ暴落の原因は、市場の流動性が低下です。年末の市場は通常流動性が低く、特に不安定な要因が加わると急激な価格変動が起こりやすくなります。アメリカ政府の一部閉鎖とFRBの利上げが重なり、投資家心理が悪化しました。その結果、主要株価指数は急落しました。
2016年 – ブレグジット(イギリス)
ブレグジットはEU離脱が市場に与える影響を示しました。イギリスのEU離脱決定は、EU全体の経済に不確実性をもたらし、投資家心理を大きく揺さぶりました。投票結果発表後、イギリス株式市場は急落し、ポンドも大幅に下落しましたが、政府の対応策や交渉進展により、徐々に市場は安定しました。
2015年 – 中国株式市場暴落(中国)
2015年の中国株式市場暴落は、信用取引の急増が引き金です。過剰な信用取引により、市場のバブルが膨張し、最終的に崩壊しました。政府が介入し、取引停止措置や株価維持策を講じたものの、投資家の信頼は回復せず、大規模な売りが発生しました。
2011年 – ヨーロッパ債務危機(ヨーロッパ)
ヨーロッパ債務危機は、ギリシャをはじめとする複数の国が財政赤字を抱え、債務返済の見通しが立たなくなったことが原因。ギリシャのデフォルト懸念が広がり、ユーロ圏全体の金融システムに不安が生じ、ヨーロッパの株式市場は大きく動揺しました。
2008年 – リーマン・ショック(アメリカ)
リーマン・ショックは、大手投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻が、世界中の金融市場に連鎖的な影響を与えました。住宅バブルの崩壊とサブプライムローン問題が引き金となり、信用収縮が発生し、多くの金融機関が倒産や経営危機に陥りました。
2007年 – サブプライムローン危機(アメリカ)
サブプライムローン危機は、不良債権の蔓延が引き金となりま、高リスクの住宅ローンが大量に発行され、その多くが返済不能となりました。金融機関が保有する不良債権が急増し、信用不安が広がりました。その結果、金融市場は大混乱に陥りました。
2002年 – エンロン破綻(アメリカ)
エンロン破綻は、エンロン社が財務報告を偽装し、実際には巨額の負債を抱えたことがきっかけです。エンロンの破綻は、投資家の信頼を失わせ、株価が急落しました。また、アーサー・アンダーセン社の解体にもつながりました。
2000年 – ドットコムバブル崩壊(アメリカ)
ドットコムバブル崩壊は、インターネット関連企業の株価が急騰し、実際の業績に見合わない評価がなされていました。バブルが崩壊し、多くの企業が倒産、株価は大幅に下落し、多くの投資家が損失を被りました。
今回の日経平均株価大暴落での対処方法【個人見解】
今回の日経平均株価大暴落を受けて、私個人としては、数日間は様子を見て判断する予定です。急落が続きそうな気配があれば、一時的に投資金額の増額も視野に入れています。
今はまだ、大暴落が始まったばかりで、これからもっと暴落の可能性があるからです。調べてみると、2008年のリーマン・ショックでは6ヶ月、2000年のドットコムバブル崩壊では2ヶ月で底値になったとの情報もあります。
今回の日経平均株価暴落が長期化するおそれもあり、一時的に投資金額の増額をするにしても、今すぐに対処しなければならない、ということでもないでしょう。これからしばらくは動向を注視していきます。
まとめ:株価大暴落時ほど冷静に対処しよう!
この記事では、過去に起きた株価大暴落を事例として、資産運用での正しいマインドセットと実践的な長期戦略について紹介しました。
最後に、過去に起きた大暴落についておさらいしましょう!
- 2020年 – COVID-19パンデミック(世界)
- 2018年 – クリスマスイブ暴落(アメリカ)
- 2016年 – ブレグジット(イギリス)
- 2015年 – 中国株式市場暴落(中国)
- 2011年 – ヨーロッパ債務危機(ヨーロッパ)
- 2008年 – リーマン・ショック(アメリカ)
- 2007年 – サブプライムローン危機(アメリカ)
- 2002年 – エンロン破綻(アメリカ)
- 2000年 – ドットコムバブル崩壊(アメリカ)
株価大暴落時ほど、冷静さと投資戦略を見直し、資産運用の初心に立ち返ることも大切です。資産運用に慣れていない、自分のリスク許容度を過信している人ほど、過去の事例を学んで、適切な判断を下せるよう、日頃から準備していきましょう。
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